ケアマネジャーさんからのご相談 ~施設入所中のAさんについて~
Aさん今は寝たきりなんですけど、ご家族は家に連れて帰りたいと思われていて・・・
でもAさん、今は車いすにも座れないんです。車いすに座れないと家に入れないんです。
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こんな経緯で、家に入れる車いすの選定が相談内容でした。
Aさんとのご対面(アセスメント&アクション)
Aさんの居室にうかがいました。やはり「寝たきり」のAさん。手は握りこみ、股関節は閉じてしまって、膝や足首は伸び切っていました。
ここからアセスメントとアクションスタートです。
- ベッドに寝たままだけど、私の顔を見て声を出し表情を変えてくださる。よかった!
- リスクとして「やってはいけないこと」を職員さんに確認すると「何もないですよ」とのこと。よかった!
- ベッドの頭を上げても血圧も下がらないし、表情もくもらない。よかった!
そんな感じで「よかった!」を積み上げて、
適切な方法で起き上がりを解除して
足を下ろして座ってみるともっと難しいかと思いきや
きちんと起きれば、背もたれなしで10秒座れる!
座れてくれてありがとう!
もうこれだけで、感動です!
座ってみるとわかること
早速、姿勢に配慮ができる車いすに適切な方法で移乗しました。
実際にリクライニングの車いすに座ってみると
- 自分で少し首を起こして、周りを見渡しされている
- 緊張されず、ベッドよりも表情が穏やか
- ベッドで伸び切っていた膝が曲がってきてる
体を起こしてくださるし、周りを見回されているし、緊張されてる様子もなかったし
すぐに足裏をつけることは難しくても、座れない理由がなくなりました。
座ってみると座れることが分かりましたし、あとは家に出入りできる車いすの選定。つまり物の整備だけになったんですね。
よし、これで帰れるぞ!
私がおかかわりした部分はすべて動画で残して、ご家族とケアマネジャーさん、入院先に共有させていただきました。
実際に家庭で使用実績のあるものを念頭に、後日、いつもお世話になっている福祉用具の業者さんとケアマネジャーさんのチームプレーで、家の出入りができるかどうかの確認をしてくださることになりました。
無事に家に帰り、家での暮らしも大切にできるように、これからも、ご縁が深まったらいいなって思っています。
※久しぶりに体を起こして座られたのに スタッフさんからのポジティブな声がなかったのが、さみしかったな。いそがしかったのかもしれないし・・・
と思いながら、次の訪問を楽しみにしています。